大晦日大雲取り越えに挑戦

立石さんと途中休憩

那智降りのすべり台で

那智大社で

全員到着、万歳!
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天女座物語134(1月4日訂正版)
   2003/1/2
大晦日に修験道の立石さんの誘いで熊野古道の難所大雲取り越えに挑戦。
年越し蕎麦を頂いて、ごま供養をしてもらい
祈願札をめいめい頂いて、夜9時熊野川町出発。
総勢30名。いきなり、きつい登り。
胴切り坂と呼ばれるのぼりがえんえんと2時間。きつい!

こんなことで、6時間の山道が貫徹できるのか不安。
足元がふらふらして、足が鉛のように重い。
先頭集団は若者が多く、すごい早さで登って行くので
あきらめて、ゆっくりペース。
懐中電灯の明かりをたよりに一歩一歩。
しかし、暑い!何せダウンを着てホカロンを貼っているので
汗だく。途中で何度も携帯が鳴る。でも、出られないし電波も悪い。
途中でトンチャンも根を上げて、男の人にリュックを持ってもらっている。
(笑)「情けないにゃん!」
「皆、暖かいコタツでゆっくりしてるのに、何でこんなことを
してるんやろーねー。」とか言いながら。やっと途中の休憩。

焚き火をして、熱いお茶を頂く。
「きつかったよー!」と2人が言うと
「これからは、楽勝だぜ!」と立石光正さん。
「足が鉛だー!」と弱音を吐く2人。
「子供にも追い越されているもんなー。」(笑)
「お!いよいよ新年だぜい!それぞれに祈願を述べよ!」と光正さん。
一人一人名前と「心眼成就!」「家内安全!」などと大声を出す。

そこから、アスファルト道の登り。しかし、これも長いので
途中でまた、追いぬかされてしまう。

山道を登り、下り、アスファルトに出て、また、登り。
下りも石がぐらついているので、油断できない。足が張ってくる。

いいつのまにか、私とトンチャンと仕立て屋さんの榎本さんの
家族が後ろになっている。
携帯に同じ人からの着信が5回も。何事かと留守電をチェックしたら、
BS2のドキュメンタリーを撮ってくれたスタッフの一人、
アシスタントの若者 泰ちゃん!
「紫帆さん、今どこですか?天女座の前にいるんだけど
どこかでカウントダウンのコンサートしているんでしょうか?」
大阪からやって来た泰ちゃん。
前もって電話をしてくれたらよかったのに・・・。

2時半。やっと泰ちゃんに電話を入れるがさすがに
寝ているようで出ない。
「泰ちゃん、私ね・・今、熊野古道にいて、那智をめざして
歩いています・・・。」留守電に吹きこんで、また歩き始める。

山道に入るところがわからずに、えんえんとアスファルトを登り、下り。
いきなり、足がロボットのようにさっさと動いて
自分でも信じられないくらい、歩けてしまう。
「紫帆さん、速いよ!」とトンチャン。

最後の力をやけくそで、ふりしぼる。
しかし、この長い下り。遠くに見える街の灯。
屋久島で遭難した時みたい!

「道間違えていないよねー。」
榎本さんがほら貝を吹く。光正さんのほら貝も遠くで聞こえる。
「山の向こうにいるんだねー。でもこの道でも出会えるよね。きっと。」

ほら貝は、山に響いて通信の役目をするんだと初めて知った。
しばらく、また、下り。いいかげんにうんざりした頃
光正さんのほら貝が聞こえてやっと合流。
「山に入り口がわからなかったので、アスファルト道を
えんえん降りてきたの。」

「これから、特殊な方法で那智に降ります!」
すると、何と!すべり台が!
40メートルくらい。皆一定間隔をおいて夜中に
懐中電灯の明かりがつながって、すべり台をすべっていく。
不思議な光景。

そこからまた、山道を下る。「六根清浄!登らせたまえ!」
と皆で唱和しながら降りる。
やっとやっと那智の青岸渡寺に到着。
「僕たち、祈祷札を持ってるもんねー!」と光正さん。(笑)
最高にC調の修験道!かっこいいところもあるけど、
ずっこけている人気者!

いきなり光正さんのほら貝。ぱおーんと夜空に響き渡り、
般若心経を唱える。

那智大社でもお参りし、「万歳三唱し、騒ごうぜ!」と光正さん。
ばんざーい!ばんざーい!

そこから車で光正さんの自坊、山学林に戻り、お風呂を頂く。
午前4時。
汗でべとべとだったので天国!
ワーゲンのホップアップをして、上で寝る。

今回、出会った春光さん。東京でキムタクのメークをしていたという
女の人、1年半前から光正さんの弟子になり
修験道になるために再々熊野川に来ているそうである。
今度、100日行に入るとか。
100日間、毎日一人で山を歩くそうである。

東京の生活と、修験道の修行ではあまりに
世界が違うけど、やってみたかったという。

トンチャンのリュックを持ってくれた人も途中で転んで懐中電灯の
電池が飛んで1時間半も暗い中で助けを待っていたそうである。
その間にいろんなことを考えたとか。
流れ星が綺麗だったり。

いろんな経験をしたので、最高!
奥掛けという修験の道を走る修行に参加している
淑子ちゃんに電話。「えらかったけど、やったよ!」
「最初がえらいよねー。ずっと登りだもんね。
でも、このきつい道を歩けたんだからすごいよ!」と
淑子ちゃん。
淑子ちゃんは、2回くらい歩いている。
奥掛けは、ほとんど走りまわっているので
すごいペースだそうだ。

「今度、奥掛けにも行こうよ。」と淑子チャン。
「体力の衰えを感じたわ!また、行きたい!
体を鍛えたいよ!」とトンチャン。
過激なハッピーニューイヤーでした。いやはや・・・。
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