岡村喬生さんのコンサート満員御礼



コンサート中

一部を終えて岡村さんと


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天女座物語81

2001年10月28日 13:12

岡村さんとは、長崎での法要で日蓮上人の歌を
作曲して歌って頂いた時初めてお会いしました。
「天女座という音楽ホールを作るんです。」と
お話したところ
「それって歌いに来いっていうことか?」
「ええっ!本当ですか?ぜひ!」
マネージャーの高原さんと相談して10月27日に決定。
おまけに「ピアノは私が伴奏してもいいですか?」
と大胆な発言にも「いいでしょう。
その代わり東京に練習に来てくださいよ。」

 岡村さんは東京で生まれて4−11才までを北海道で
過されました。その後イタリアやオーストリアで学び歌い、
ドイツでは一番長く歌われました。
 その間に数々のコンクールでたくさんの賞を受賞されて
きた世界的なオペラ歌手。
 天女座に来てくださるなんて!

その後20曲の譜面がどさっと届いて「はあー!」とため息。

一瞬伴奏を受けたことを後悔したもののこれをクリアーしたら
勉強になるし!と自分自身を励まして練習。
大体、譜面どおりに弾くことは今はあまりしていないので、譜
面を拾うのが苦痛。

7月,9月と東京の岡村さんのお自宅にお邪魔して練習。
「あのー。その間奏は、書いたアドリブなの?
それとも毎回変わるわけ?」
「はい、毎回変わります!」

ちょっと岡村さんもかなり面食らわれた様子。すみません。

というわけで10月16日いよいよ熊野入り。天女座に入るとい
きなり、「練習しましょう!」と海一望のカフェにも入らず、
まっすぐホールへ。

ピアノの位置を決めたり、金屏風を立てたりして相談しながら
セッティング。

そののちフルで練習。
「もっと小さな音で!」「私より早く弾かないで!」「ここは、エ
スプレッシ-ボ!もっと歌って!」と注文が飛ぶ。

終わって小さなVIPルームで畑中さんの伊勢海老料理。
「うーん。これは、漁師料理でなく料亭の料理だねえ!」
岡村さんご満悦。鎌倉小寿々のそばが到着。トンちゃんの親
友の蕎麦屋の手打ち蕎麦。
「うーん!うまい!」明日は本番だから酒は飲まないよ!と
言っておられましたが「ちょっと。酒下さい。」
(笑)

10月27日
天女座に4時入りした岡村さん。カフェで一息。「海が綺麗で
すねー。一望だ!」

その後、練習。結局フルで全曲演奏。
「照明あわせもお願いしますよ!矢中さん!」
トンちゃんもいきなりバタバタ・・・。

いよいよ本番前。
高原さんが、青い顔して飛んでくる。
「もっと前に詰めて下さいと言って貰わ
ないとお客さんが入りきれません!
でも質のいいお客さんですよ。先生。」
ホールは、満員。熱気がすごい!クーラーをかける。

6時半開演。
1曲目大拍手の中「荒城の月」歌い終わって「おれの親父
は、のんべで・・・。」と語りだし、
ぐいぐいお客を引き付ける。話術もすごい!
最初からお客さんを笑わせる。私もつられて笑う。なごやか
な雰囲気を一瞬に作ってしまう!
恐れ入りました!
「3000円払って来たんでしょ?
3000円分は歌います!」(爆笑)
歌もすごいけど、話が魅力的!
「駆け出しの頃、現地のマネージャーの手違いで聴衆は
一銭も払わない二人の批評家とそのご夫人の4人しか
いなかった。
向こうが悪いのだからお金だけ貰って帰ることも出来た。
しかし、こちらも全身全霊で歌った!
そしたらアンコールが来たんです。
何ヶ月かして、ビールという仏/独圏にまたがる小さな
スイスの町での仏語と独語の両紙の新聞に出たんです。
素晴らしかった・・・と。」
お客が少なくても大切にしなくてはいけない。たとえ1人で
も・・・。

歌の順番も本当に良く考えられている。
静かな静かな曲は、耳をそばだてて聴く。
その後に激しい曲。
1部が終わって大拍手!休憩15分。
「すみません!2曲目テンポが速かったですよね。」
「いいんだ!過去のことは!次のことを考えましょ!」

休憩の後、2部が始まる。ピアノは、1923年のスタインウエ
イ。岡村さんも「いい音だ!」と誉めて下さった。
そのスタインウエイにもたれ掛かってマイクなしなので自
由に体全身で歌う。

岡村さんの歌は、自由にテンポを伸ばすところがあるので、
歌を聴いて伴奏。張り詰めた緊張感。
しかし、楽しい。表現することのダイナミックスがすごい!
2部の最後は、ソーラン節。「俺の生まれは北海道なんです。
留萌。昔はニシンが豊作で、バケツに一杯貰って帰った・・・。」
ソウラン節では、掛け合いで私も「ハイハイ!」と掛け声。お
客さんも一緒になって掛け声!

終わってブラボーの嵐!
すぐにアンコール。沖縄の戦争の感動の話。「さとうきび畑」
ピアノは小さく小さく。10番までの長い歌詞。お客さんの感動
が私の指に伝わる。

「ひとりぼっち」ののち、「見上げてごらん、夜の星を」のイント
ロを弾いている途中で岡村さんが、
「サービス!」とウインク!観客大爆笑!

素晴らしいコンサートは187人の観客のため息と感動の大拍
手で幕を閉じた。

私も初体験。緊張したけど、やりがいがありました。
「岡村さん、ピアノ何点ですか?」
「95点!」
「嬉しい!」
「5点マイナスは、観客の拍手が続いている時に
イントロを弾いたこと。それだけ!」
「他にもミスしましたけど。」
「そんなんは、俺だっていくらでもあるよ!」

交流会では、畑中さんの手料理。森下さんのうつぼのシャブ
シャブで岡村さん大感激!
「こんなの初めて食ったよ。うまい!」
おまけに寿司職人の方がショウケースまで持ってきて目の
前で握りを握ってくれる!
高原さんも岡村さんも大喜びしてくれました。
「来年もやろう!今度はイタリア歌曲をやろーか!今度は、
女房を連れて来るよ。うつぼを食わせてくれたら喜ぶだろうな!」
「任せといて!」と森下さん。

「またピアノ伴奏の練習に東京に来るんだよ!」「はーい!」

何と!11時過ぎまで楽しい交流会は、続いたのでした。
しかし、超一流とは本当にすごい!
私はいい勉強になりました。
横綱に胸を借りる幕下力士でした!




☆☆※☆☆※★★※
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