紫帆りんの公開授業 

天女座物語197     2004/6/15   授業の写真はここ

北海道のツアー中に高専の西先生から電話があり
「帰ってきたら一度公開授業をしてもらいたいんですが。
先生方が見学に来られますので。」

結局、北海道からの新日本海フェリーが敦賀に着いて熊野まで5時間余。
熊野着午前2時。

その翌日6月14日、睡眠時間3時間!で授業をしました。
翌々日15日、最後の時間が公開授業でした。

お昼休みにピアノを弾きたい男の子たちが音楽室にやってきます。
「今度、楽譜を持っておいでよ。」と言うと皆、素直に「うん!」
3人くらい次々にピアノを弾いています。それを見ている子が何人かいて
音楽室は、ピアノクラブみたいです。

その次に5時間目。チャイムが鳴って生徒たちが入ってきます。
「先生、今日、何?」
「今日は、公開授業よ。」
「へー!」

先生方も7,8人入って来て下さいました。

まず、出席と体調を聞いてから私の書いた「忘れな草」という本を
皆に読んでもらいました。
ページは両手を失くした大野さんのお話。
大野さんは両腕をなくしてからいろいろなことに目覚め、
「こんなことなら早く両腕を切ったらよかった!」と言えるまでになり、
車の運転はもちろん絵を描いたり、魚釣りの餌つけまで
義手で出来るようになりました。

そんな話を回し読みしながら大野さんのために作った「両手への讃歌」を
CDで聴いてもらい、その後、大野さんが描かれた絵を見せました。
生徒は、「えっ!上手や!」とびっくりしていました。

その後、生徒から「道」という言葉を貰ってピアノで即興。
「先週は、『汗臭い靴下』というタイトルで演奏したよね」
と言うと先生たちも爆笑。

次にMCハマーの元祖のラップの歌と、
ケツメイシというバンドの日本語のラップを聴いてもらいました。
ラップという音楽が出来たいきさつを簡単に話し、「ラップ音楽を一緒に
作りましょう!」
と、フェリーの中でにわかに作った「RAPを作ろう!」
という楽譜を見せました。

まず、僕の名前は(       )で(        )がだめなんだ
という箇所に自分のことを書いてもらいました。

皆、駄目な自分を「消極的だからだめ」「顔が濃いから駄目」「勉強がだめ」
「人前に出るのがだめ」「素直になれないからだめ」などなど
黒板に書いてくれました。

結構、皆自信がないようで、「全部だめ」と書いた生徒もいました。
「そんなことないよ。」と私。

「先生方もご参加お願いします。この公開授業は参加型なんですよ。」
と言うと、先生方も笑いながら
「教えるのがだめ」「痩せられないからだめ」などなど黒板に書いてくれました。
中には「旦那がだめ!」という声も。(爆笑)

それをシンセサイザーの簡単な楽器を持ち込んでいたので
生徒さんが2人で、それぞれベース、コードを弾いてリズムボックス
に合わせてラップ風の歌詞にして私が歌いました。
先生方も笑っておられました。

45分は短くてあっという間でした。
そのクラスの前のクラスで「忘れな草の本が読みたいから貸して!」
と言った生徒も。

「先生って有名人?」「あまり皆が知っているってことはないけどね。」
「先生、この前、天女座いったよ。先生おらんかったけど。」
など生徒さんは、ちょっと面白がっているようです。

終わって、単車をぶっ飛ばして市役所に行ったら、別の学年の生徒が
「先生!単車乗ってるん?」と話しかけてくれました。

これからまだまだまだいろいろなアイディアで面白い授業をしたいです。
先月は「お抹茶を立てる」という授業をし、自腹で75人分の菓子と抹茶、
ポット、コンロを持ち込みました。
「先生、何で音楽で抹茶なん?」
「皆、左脳ばかり使っているからね。脳にビタミン!」と私。
それに日本の伝統文化ですもの。
抹茶を泡立てるのがうまくいかないので、やってみせました。
「すっげー!何でそんなに泡がたつの?」
「スナップを利かせてね。はい、お召し上がりくださいと相手に出してね。
貰った人は左隣にお先です、頂きます。」と少しだけお行儀も。

飛んでいる先生ですが、張り切って皆が元気になる授業を!

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